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August 06, 25
スライド概要
本資料は、箱庭ラボが開発する「箱庭ドローンPRO」の導入・活用に関する紹介スライドです。
実機ドローンを活用する際の課題や、箱庭ドローンがそれをどう解決するのか。
さらに、PRO版の特徴、仕組み、応用例、支援サービスの内容まで、
オンライン配信用にわかりやすくまとめました。
- ドローン教育/研究/訓練用途に興味のある方
- デジタルツインやAR/VRでの活用を検討されている方
- シミュレータやROS/MAVLink連携に関心のある方
ぜひ本スライドをご覧ください。
質問や導入に関するご相談もお気軽にどうぞ!
connpassイベント:https://hakoniwalab.connpass.com/event/364385/
箱庭ラボ: https://hakoniwa-lab.net/
TOPPERS/箱庭WG活動でUnityやらAthrillやらmROSやら触ってます。 最近は仕事の関係でWeb系の技術に注力しつつ、箱庭への転用を模索しています。 2023年8月1日:合同会社箱庭ラボに移動しました
箱庭ドローンPRO 合同会社箱庭ラボ CTO 森崇
ご視聴ありがとうございます! 本日は、箱庭ラボが開発している 箱庭ドローン、そしてそのPRO版について、 「そもそもなぜ必要なのか?」 「どんなことができるのか?」 を中心にご紹介していきます。 画面の右側、YouTubeのコメント欄は開放していますので、 ご質問・ご感想などあれば、お気軽にコメントください。 最後に時間をとって、お返しできる範囲で対応します! 2
アジェンダ • 実機のドローンを飛ばす時の課題 • 箱庭ドローンとは? • 箱庭ドローンの仕組みは? • 箱庭ドローンの応用先 • 箱庭ドローンの特徴 • 箱庭ドローンと他OSSとの違い • 箱庭ドローンPROおよび支援サービス 3
実機のドローンを飛ばす時の課題 そもそも ドローン飛ばすの難しい 4
なぜか? できる/できない 安全上のリスク 法規制 飛ばせる場所 航空法 電波法 時間・天候 5
具体的には? • 訓練場所・費用関連 • 「資格取得だけで27万円〜80万円」 • 「ドローン1機あたり50万円〜200万円」 (産業利用の場合) • 「屋外訓練場確保に月額10〜30万円」 (一般的な訓練場レンタル費用) • 安全上のリスク関連 • 「事故報告義務違反で罰金30万円以下」 • 「人身事故時の損害賠償は数千万円規模」 • 法規制対応関連 • 「飛行申請手続きに2〜4週間」 - 国交省申請の標準期間 • 「法規制確認に専門知識必要」 - 航空法、電波法の複雑さ • 「小型無人機等飛行禁止法」- 違反時は警察対応・刑事罰の可能性あり 6
箱庭ドローンとは? ドローンシミュレータです。 安全な箱の中で自由に飛ばせる 7
箱庭ドローンとは? できる/できない 安全上のリスク 法規制 飛ばせる場所 航空法 電波法 時間・天候 8
箱庭ドローンとは? ドローンのリアルな動きを再現! ARでリアルな体験! 制御アルゴリズムと物理挙動を忠実に再現 9
ARでリアルな体験! スティック操作で、 ARドローンを操縦できます! ヘッドセット(QUEST3)を装着し、 箱庭ARドローンアプリを起動すると、 目の前のリアルな風景に重なる形で、 ドローン操縦訓練用のコースと、 ARドローンが現れます。 10
箱庭ドローンの仕組みは? ARドローン操縦体験の仕組みには、 箱庭ドローン・ライブラリが重要な役割を担っています! QUEST3 箱庭ドローン・ライブラリ (Cライブラリ) ドローン 位置・姿勢 再現プログラム 物理 モデル ラジコン操作 入力プログラム 制御 モデル ドローン3Dモデル Unityアプリ(オープンソース) 11
箱庭ドローンの物理モデル ドローンの物理運動方程式を数値計算してます。 →ゲームロジックではありません。 詳細はこちらを参照ください。 • https://speakerdeck.com/hiranabe/math-physics-and-dynamics-of-drone-in-hakoniwa 12
箱庭ドローンの制御モデル 12ブロックの制御で、全てPID制御:36パラメータ(12x3) 目標高度 高度制御 目標姿勢 角度(ψ) ヨー角度 制御 目標速度 目標姿勢 角速度(r) 高度速度 制御 ヨー角速度 制御 推力 デューティ1 トルク (Tz) デューティ2 目標水平位置(y) 水平位置 制御(y) 水平位置 制御(x) 目標水平 速度(vy) 目標水平 速度(vx) 水平速度 制御 水平速度 制御 目標姿勢 角度(φ) 水平姿勢 角度制御 (θ) 水平姿勢 角度制御 (φ) 目標姿勢 角速度(q) 目標姿勢 角速度(p) 水平姿勢 角速度 制御(q) 水平姿勢 角速度 制御(p) トルク (Ty) 物理モデル 物理モデル (質点) モータ プロペラ系モ デル ミキサー 目標姿勢 角度(θ) 推力 デューティ3 物理モデル (MuJoCo) トルク (Tx) デューティ4 トルク 電圧 目標水平位置(x) 補足:赤字部分は評価ツールから直接入力可能 電流 バッテリーモデル
箱庭ドローンの仕組みは? だから、 ドローンのリアルな動き を再現できるのです。 14
箱庭ドローンの応用先 そして、箱庭というプラットフォームで動かすと、その可能性は飛躍します。 PX4/ Ardupilot Physics/ MuJoCo Digital Twin 箱庭ドローン シミュレータ Wind/ Temp Web/ XR AI/ MCP ◉ PX4 / Ardupilot - オープンソースの主要フライトコントローラ - 実機互換の制御が可能 ◉ Physics / MuJoCo - 高精度な物理エンジンで動作を再現 - 姿勢制御・外力応答のテストに有効 ◉ Wind / Temp - 風や温度など環境パラメータを模擬 - 動作条件の再現・テストが可能 ◉ Web / XR - WebやVR/AR表示で可視化 - 遠隔操作や体験展示向けの活用も ◉ Digital Twin - 現実空間とのリアルタイム連携 - 状態監視やサービス連携に応用 ◉ AI / MCP - AIアルゴリズム(例:経路最適化)との統合 - 群制御・自律飛行の研究基盤に 15
箱庭とは? 多様なシミュレーションを統合するプラットフォーム →分散シミュレーションハブ - 単一のシミュレータではありません - 異なる機能やプログラム、シミュレータなどを統合します 環境 モデ ル 3Dモデル コントローラ Unity等 3Dシミュレータ 制御アプリケーション 通信ミドル 箱庭 ランタイム 箱庭 アセット アセット管理・制御 アセット間通信 スケジューリング・時間管理 シミュレーション制御 16
想定ユースケース 箱庭ドローンの活用例: ユースケース(例) 想定活用 対象 制御アルゴリズム検証 PX4連携/Ardupilot連携/制御検証 制御研究者・教育機関 センサーフュージョン実験 GPS+IMU+LiDARの組合せ検証 物流・ドローンR&D 屋内環境再現シミュレータ トンネル/ビル内での障害検出実験 インフラ点検業 経路安全性評価 気象影響/風条件下の飛行経路検証 自治体・実証プロジェクト 剛体衝突・損傷挙動シミュレーション MuJoCoを活用した障害物接触・転倒・破 損などの物理検証 安全性検証/設計エンジニア/研究者 通信連携PoC ROS2連携・WebUI監視・MAVLink試験 ロボット・遠隔操作産業 自然言語飛行実験 Claude連携で音声/対話操作訓練 展示/STEAM教育用途 17
導入・活用実績(予定含む) 活用領域 事例 主な内容 対象 教育 APRIS/ CPWC モデリング教育教材として活用 / 学生が受賞 高専・大学 量子EXPO / Japan Drone 2025 ドローン経路最適化 / AR空力ドローンシミュレーション 企業・研究 大阪・関西万博 / ATCロボットストリート バーチャルドローンAR体験 / バーチャルドローン観光体験 教育イベント 運輸会社(予定) ドローン配送シナリオの事前検証・自律飛 行評価 行政・自治体 物流・運輸業 橋梁・トンネル点検シナリオ(予定) ・デジタルツインによる事前ルート確認 ・画像認識のテスト環境 ・操縦トレーニング 建設・インフラ・研究 展示・体験 物流・輸送 インフラ検査/保守 18
箱庭ドローンの特徴 • 全体アーキテクチャ • 機能一覧 • モジュール構成 19
箱庭ドローン・全体アーキテクチャ 〜失敗できる場所。だから、自由に試せる、安全に学べる 〜 ドローン・ダイナミクス Physics MATLAB/ Simulink Body (Physics Equation) MuJoCo PX4 Actuator Ardupilot オリジナル 制御 Rotor Battery Sensor 箱庭 ドローン制御 外部環境 箱庭ドローン 風・温度 箱庭ブリッジ Python API ビル・建物 ROS2/ Zenoh Web/XR リアルロボット メタバース MAVLink MCP 障害物 ドローン運行管理 AIエージェント
箱庭ドローン・機能一覧 カテゴリ 機能 フライト制御連携 センサー対応 外部環境シミュレーション ログ・デバッグ支援 物理シミュレーション/ ビジュアライズ機能連携 通信ブリッジ 次世代標準対応 開発・拡張サポート PX4連携 Ardupilot連携 独自制御連携 バッテリー対応 GPSセンサ 加速度センサ ジャイロセンサ 磁気センサ 気圧センサ センサ拡張 風・気温等のシミュレーション連携 障害物との衝突シミュレーション連携 ログ取得・再生機能(ログリプレイ) Unity/Unreal連携 MuJoCo連携 箱庭ブリッジ(Zenoh/ROS)連携 箱庭ブリッジ(MAVLink)連携 箱庭ブリッジ(Web)連携 箱庭ブリッジ(AR)連携 MCPサーバー連携(Claude接続) 箱庭RPCサービス連携 その他・機能拡張・や不具合改修 箱庭ドローン (無償) △ △ X △ △ △ △ △ △ X △ △ △ △ X △ △ △ △ X X X 箱庭ドローン (PRO) ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ 説明 標準フライトコントローラ対応 標準フライトコントローラ対応 独自飛行制御開発可能 バッテリー消費・管理シミュレーション 仮想位置情報取得 加速度データ取得 角速度データ取得 磁場データ取得 気圧高度データ取得 任意センサー追加可能(LiDAR等) 外的環境影響モデル統合 Unity障害物とのリアル衝突検知対応 飛行データ記録・検証用 3D仮想空間飛行 高精度物理シミュレーション統合 ROS2のシステム連携可能 MAVLinkドローン通信対応 WebSocketベースでの連携可能 ARデバイス対応 自然言語指示操縦可能 サービス通信プロトコル対応 - X:原則として非対応・不適、△:条件付き対応・限定的・工夫要、○:商用利用可能・コンサル支援あり
箱庭ドローン・モジュール構成 PX4 Ardupilot comm physics mavlink service logger config controller aircraft aircraft Game World! drone hakoniwa Hakoniwa World!
箱庭ドローンと他OSSとの違い 1. 連携を前提とした「開かれた」ドローンシミュレータ • 箱庭ドローンシミュレータは、それ単体で完結するクローズドなシミュレータではなく、デジタルツインやAIシステムとの連携を 前提とした、開かれた設計思想に基づいています。さらに、軽量でクロスプラットフォームに対応しており、多様な実行環境 への展開が可能です。 2. 柔軟性を支えるモジュール設計と「エンジンの切り出し」 • この柔軟性を支えるのが、箱庭全体に共通する「マイクロサービスアーキテクチャ」です。箱庭ドローンシミュレータも徹底し たモジュール設計がなされており、特に注目すべきは、一般的に困難とされる「ドローンシミュレータのエンジン部分の切り出 し」を実現した点です。このエンジン部分はライブラリとして独立しているため、スマートフォンやXRデバイスなどから直接呼び 出すことができます。これにより、教育・研究・デモ用途など、多様な現場に柔軟に適応可能です。 3. 国産ならではの手厚いサポート体制 • 一方、既存のOSS(Gazebo, AirSimなど)は海外製が主流であり、導入やカスタマイズには高い技術知識が求めら れ、特に教育機関や中小規模の組織には敷居が高いのが現状です。 その点、箱庭ドローンシミュレータは日本国内で 開発されており、公式サポートや教育サービスの提供により、導入・運用のハードルを大きく下げています。特に国内の教 育・研究機関において、日本語による手厚い支援体制は大きなアドバンテージとなります。 詳細はこちら: https://github.com/toppers/hakoniwa-drone-core/blob/main/docs/evaluation/README.md 23
箱庭ドローンPROおよび支援サービス 「箱庭ドローンPRO」は、無償版では難しい 本格的な開発・連携・商用化を支援するライセンスパッケージです。 試作支援サービス 箱庭ドローン バイナリ/ヘッダ (無償版) 箱庭ドローン ソースコード (PROライセンス) [凡例] お客様のプロセス 箱庭ラボのサービス 試作 拡張 ブートキャンプ/ コード解説サービス 項目 無償版 PROライセンス 利用料金 無償 有償(ライセンス契約) ソースコードの参照・改変 不可(バイナリ提供) 可能(拡張調整が自由) 技術サポート なし コンサル・ブートキャンプ対応あり 機能拡張・カスタマイズ 不可(バイナリ提供) 一緒に相談しながら拡張可能 商用利用 不可 商用利用可能(契約に基づく) 実証・PoC対応 開発者向けの検証まで 実証〜本番開発まで対応 対象: SIer/研究機関/教育機関/実証実験プロジェクト サービス概要: ソースコード参照・改変が可能なPROライセンス提供 開発フェーズに応じた試作支援サービス(導入方法・動作検証) 技術者によるブートキャンプ/コード解説で開発をスムーズに 商用化・実証実験に向けた技術相談/仕様調整支援
導入支援サービスの流れとサポート内容 無償版で試す 支援サービス 内容 提供形態 ブートキャンプ 初学者・技術者向け 集中チュートリアル 対面/オンライン コードリーディング 実コードの解説・ 設計意図の共有 スライド +対話形式 試作支援 実証前の構成案や 動作検証 共同PoC型/ 資料提供 技術コンサル 実装方針・ 拡張可否の相談 スポットまたは継続 カスタマイズ 開発支援 モジュール拡張・ 接続対応など 別途見積 (課題が見えた) 技術相談/ 問い合わせ (課題整理) ブートキャンプ (自社適用が明確に) PROライセンス 契約・導入 コンサル・拡張開発・ PoC伴走支援
箱庭ドローンPRO・ブートキャンプの内容 概要編(理解中心) • 導入編 • 箱庭ドローンPROとは? • ユースケースと導入実績 • 他OSSとの比較・優位性 • 利用の流れ • ドローンの基礎知識 • 飛行の仕組み • 物理と制御 • センサ・アクチュエータ • 箱庭ドローンシミュレータ • モジュール構成・役割 • パラメータ/ディレクトリ構成 • モデルの簡略化と前提 実践編(手を動かすパート) • サンプルプログラム • C/C++でのアプリケーション作成とビルド実行 • オプション • Unity連携/Quest3連携/MAVLink連携・・ • コードリーディング • 公開ヘッダと実装の対応関係 • 制御ロジックの流れ • オプション • 各種モジュールのコード解説 • 拡張時のインタフェース設計指針 拡張編(連携パート) • 箱庭の構想とは? • 拡張可能な方向性一覧 • Unity/XR展開(例:Quest3) • ROS2でのリアルロボット連携 • PX4/Ardupilot連携 • MAVLink連携
もっと詳しく知りたい方へ • お問い合わせ・導入相談 • https://hakoniwa-lab.net/consulting • オンラインイベントに参加してみる • https://hakoniwalab.connpass.com • 無償版で使ってみる • https://github.com/toppers/hakoniwa-drone-core 27